東京ミッドタウンのガーデン内の21_21 DESIGN SIGHTで開催されている「日本のデザインミュージアム実現に向けて展」。
直球メッセージ的な展示タイトルなのが気に入ってしまい空き時間に覗いてきました。
入り口部分に三宅一生さんが10年前に朝日新聞に寄稿した記事があり、
ここ最近ずっと考えていたことがずばり書いてあって一人で衝撃を受けてしまいました。
日本が物質的に豊かであるにもかかわらず、世界的に見て幸福度がそこまで高くないのは何故か。
都市や企業に活気があるところには優れたデザインが存在する。
そしてその優れたデザインの中にいる人たちに精神的な自信が付き、豊かさを持つことで活気につながる。
人に活気が出ると必然的に都市や企業に活気が出るのだろう。
もしかしたら日本には「精神的な自信」を持てている人が少ないのかもしれない。
幸福度ランキングのトップに北欧の国々が並ぶのはおそらくその関係もある。三宅一生さん曰く、都市に「デザイン」が作用しているんだろう。
だからもっと行政も美術やデザインに策が欲しいと思うし、そういった企業も増えて欲しいと思う。
特に、資源を持たない日本とってデザインは大切で、もちろんそれに真剣に取り組んでいる企業もある。
以前50ミリブログで書いた「いいちこ展」のように、一部の多感な企業がいままでのプロダクトや広告で「展示会」をやるように、すべての企業にそんな自信があるといいと思う。
神谷バーのようにホームページ上で今までの「広告作品」を発表しているのも好きだ。それを見るだけで神谷バーでお酒を飲みたくなる。
広告は一過性のものだがそのデザインアーカイブは残り、その効果は続いていく。
いまどきの学生は就職活動でどんな基準で企業を選ぶのか分からないけど、ボクだったら企業デザインアーカイブに魂を感じる企業で働きたいと思う。
不安なことが多い社会人生活で、「精神的に自信が持てる」ってすごいことだと思うから。
有名ブランドばかりを追い掛けていても何も始まらない。
新しい何かをしようとすると「それはちょっとムリですよ」といわれ、さらに「おカネ」がないと続く。
そうじゃないでしょう?
「なんかこの会社面白いね」って、社員にもお客さんにも就活生にも思われる会社になったら、すごく幸せなんじゃないかなぁ。
ということを次々考えてしまうんだけど、
21_21 DESIGN SIGHTやデザインに触れられる場所って、今まで見えていなかった何かを見つけさせてくれるところなのかもしれませんね。
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